【おすすめ読書】人工知能は人間を超えるか
ディープラーニングをつかった技術の原理の説明と、それらが人間の社会に対して、どのような影響をもたらすのかといったことを説明しています。 人工知能に興味を持ち始めた、よくわからないから概要が知りたいという人であればおすすめです。
タイトルにあるこの問いかけは結局どういう答えが正しいのでしょうか。 わからないというのが結論でしょうか。一時期は雑誌やテレビでも騒がれていた気がしますが、ちょっとブームが去ってしまった様子です。
この本では期待値と最大値を考えて、正しく期待しようということを言っています。当たればでかい!でも当たらないかもしれないという宝くじのようなものだ、ということです。
人工知能やディープラーニングの現状や到達点を知ることで、その技術に過度に期待しすぎることなく、正しく期待を持つことができるようになることが目標だそうです。
概要
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広がる人工知能
導入です。
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人工知能とは何か
現代すでに活躍している人工知能とその成果の紹介です。
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推論と探索の時代
人工知能の歴史の紹介です。
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知識を入れると賢くなる
まだうまく行かない時代の人工知能の成長についてです。
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機械学習の静かな広がり
最近の研究で成長してきた内容の紹介です。この辺から現在騒がれているような人工知能らしくなってきます。
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静寂を破るディープラーニング
一つのブレイクスルーとなる「ディープラーニング」という技術の紹介です。概念が難しく理解しにくいかもしれませんが、なんとなく覚えておくといいと思います。
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人工知能は人間を超えるか
これらの技術がこれから先どのような進化を遂げるのか想像しています。その上で、人間との違いであるとか、考慮すべき問題などが提示されています。
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変わりゆく世界
未来の社会について想像します。消えてしまう仕事であるとか、変わっていくものについて予想を立てています。どれくらい当たるのかはわかりませんが、必ずいつの日にかそんな時代が来るのではないでしょうか。
特長
人工知能の技術的な背景や原理について説明しています。難しい数式などは使わずに、なるべくわかりやすい表現や比喩を用いて説明しています。
あまり数学や科学に興味のなかった人でも頑張れば理解できると思います。それでもやっぱり難しい内容です。ですので、原理など難しいところは飛ばしながら読んで、未来感や何を変えるのかといった部分に集中して読み切るのがおすすめです。
理解できる人にとってはおもしろい内容です。複雑だった概念をわかりやすく説明しているので、理解を深めることができると思います。
人工知能の歴史についても触れられているので、これからの人工知能の活躍がどのようになっていくのか予想を立てる手助けになるかもしれません。
おわりに
人工知能関連の本の中では技術的な話が少なく、数式などもほとんどありません。 ちょっとだけややこしい概念図は出てきますが、比較的知識の浅い人でも理解できるようになっています。入門というかとっかかりにはとてもいいと思います。
どちらかといえば歴史的な部分や、これから起こるであろう社会の変化などに着目しており、人工知能に関する周辺知識が豊富に書かれていて、だれでも読める内容になっています。
人工知能に興味を持ち始めたけど、難しいそうで手が付けられない人にとっては概要がわかるのでぜひお勧めしたい本でした。