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映画を見てITの勉強ができる『「アポロ13」に学ぶITサービスマネジメント』2019/03/04

映画を見てITの勉強ができる『「アポロ13」に学ぶITサービスマネジメント』

映画「アポロ13」を見ることでITILの実践方法を学ぼうという本です。もっと大きく言えばITサービスマネジメントについて学ぶことができます。

映画の内容について触れている本でもありますので、ネタバレでもあります。その部分については理解して読みましょう。

映画「アポロ13」とは

アポロ13は、宇宙船で月へ行き地球に帰ってくるまでの実話をもとに再現した映画です。 宇宙の旅ではさまざまな事故が発生し、無事に変えることができるのかという状況になります。 それを解決していくNASAや宇宙飛行士の事例を学ぶことができます。

ITILを題材にした映画ではもちろんありません。しかし、映画内で発生する数々の問題への対応が、結果的にITサービスマネジメントと似た方式担っているところに着眼しています。さまざまな場面をメタファーとして利用して、ITILの詳細を説明するという方針になっています。 もともと面白い映画ですし、ITサービスマネジメントの理解・説明する際のメタファーとしても参考になります。

ちなみにニール・アームストロングが人類で初めて月面に着陸したやつはアポロ11号です。 13号は途中で事故が起こり月面着陸は断念、しかし、さまざまな危機を乗り越え乗組員が無事に地球へ帰ることができたやつです。

ITILとは

ITサービスマネジメントの教科書的な存在です。
ITIL:IT Infrastructure Library

英国政府が1980年代にまとめた成功事例集です。現在では改訂され、ITサービスマネジメントのベストプラクティスという立ち位置になっています。

戦略・設計・移行・運用の4段階のライフサイクルとして捉えています。 戦略や運用の知識が多く、具体的な技術などは出てきません。SEの人でも興味のある人とない人で別れるような印象です。

アポロ計画の背景

映画では語られないアポロ計画の細かい知識などが書かれています。映画を見るときの予備知識として、参考になります。ソ連とアメリカの宇宙開発における関係や、以前の実験や成果などが紹介されています。純粋に映画を見る前の知識としても面白いです。

インシデント管理

映画の中ではインシデント対応の箇所の盛り上がりが大きく見どころです。基本的にはこれらのエピソードからさまざまな考察をしていくことになります。 宇宙船ではさまざまな問題が発生します。搭乗員の命に関わるような緊迫した状況で、管制センターとやり取りしながら冷静に対応を行います。 実際のインシデントでは、原状復帰を急いで行うのか再発防止のために根本原因を調査するのかといった選択を行います。その時の焦りや困惑は似たものがあるのかなと思いました。

ITILに即していないところもある

SLAなどの約束事については、映画の中では詳細に語られていません。本の中でも、このあたりの約束事はITILに沿って進められてはいなかったのかなと予測されています。このように、いくつかITILの参考にならない部分もありますが、それに関しては「もしもNASAがITILに沿って進めていたら」という形で解説されています。

「あの時ああしていれば」という反省から次に活かしていくことは、サービス運用においては重要な考え方です。PDCAの様に改善サイクルを回していくことは本の中でも説明されていますし、アポロ計画でもそれまでの蓄積された経験や知識を使っています。

運用管理をしていくなかで、より最適な状態に改善していくことを目指しましょう。

おわりに

映画を見ながらITILの勉強にすることは、とてもおもしろい試みだと思います。運用に関する研修とか、新人研修とかに良いと思います。他にも勉強になる映画があるかもしれません。そういった目線で映画を楽しむのも良いかなと思いました。

アポロ13はすごく昔に見たことがあるのですが、このような観点を持って見ていませんでした。そのため、この本のような学びはまったくありませんでした。いい下界なので時間を取ってもう一度見てみようと思います。後日、感想を追記しようと思います。

あとITILの資格とかも勉強してみようと思いました。

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