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装丁って面白そう『絵と言葉の一研究』2019/04/25

装丁って面白そう『絵と言葉の一研究』

寄藤文平さんのデザインが好きな方には必見の本です。

これまでの創作活動のまとめや振り返りを行っており、仕事を始めるに至った経緯であったり、仕事の中で意識していることなどを垣間見ることが出来ます。まえがきでは「デザイナーをやめたい」みたいなことが書かれているので、驚きもあるかもしれませんが、この本書いているうちにちょうどいい休憩となり、デザイナーやめたいという気持ちもなくなったそうです。わかりやすいことの意味なども考えているので、デザイナーの方などにはとても参考になると思います。

自分の創作の中で見つけ出した、本の装丁パターンみたいなものを紹介している部分もあり、真似するだけでもいろいろなものが作れるようになりそうです。内容から装丁を考えたり、あえて関係ないとことからひねり出したり、記憶やイメージから作ったりと、創作活動のプロセスが詰まっており参考になりました。私は装丁はしたことありませんが興味を持ちました。お気に入りの本にオリジナルの装丁をして本棚に並べるとかしたら面白そうです。

データとインフォメーション

インフォグラフィックを使ってデータを紹介する仕事において、情報を「データ」と「インフォメーション」に分けているそうです。データはただの事実、インフォメーションは意味を持ったデータです。 実際に目の前に存在する「空」がデータで、それを見て言った「悲しげな空だなあ」という言葉がインフォメーション。ということだそうです。

初めてインフォグラフィックを用いたグラフのデザインを作成した際の、いくつかの案なども書いてあるので参考になる部分でした。

本と装丁

仕事で行っている装丁の考え方を紹介しています。過去の仕事をただ紹介するのではなく、新しい本に対して自分用に装丁を行いながら紹介しています。「千利休 無言の前衛」という本を題材に選んでいます。

たくさんの装丁パターンを実際に作成しており、その数は31個。どれも実際の本として作ったものの写真が載っており、それらしくなっていておもしろいです。本屋さんにおいてあったらつい手にとってしまいそうです。

パターンとしてはさまざまで、どれもそれっぽくなっているのでやっぱりすごいです。シンプルで目を引きますし、読んだことない本なのですが面白そうに感じます。

  • タイトルから考える
  • 茶の世界から考える
  • 内容から考える
  • なんとなく
  • 前衛を形に
  • 自分ではやらなさそう
  • 装丁が内容に影響しない
  • 初めての装丁
    など

ブックレビュー

後半には本の紹介が載っています。7冊紹介されていますが、ジャンルもバラバラで面白そうな本ばかりです。 エンジニアには有名なオープンソースに関しての本「伽藍とバザール」なんかも紹介されており、色んな本に興味を持たれているようです。ここで紹介されていた本を私も読んでみたいです。

おわりに

本を通してデザインや言葉、絵に関する考え方など、寄藤文平さんの頭の中が少し垣間見えるように感じます。 「わかりやすく伝える」ことがどういうことなのか、深く考えられておりとても関心する内容でした。わかりやすいことの意味や価値について、言葉にして紹介されているのですっと理解出来たように思います。

久しぶりに読みたくなったので、他の寄藤文平さんの本も読もうと思います。 自分用の装丁って面白そうでした。連休にちょっとやってみようかなと思いました。

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