Honmushi blog
ライセンスに関する基礎知識『OSSライセンスの教科書』2019/05/14

ライセンスに関する基礎知識『OSSライセンスの教科書』

OSSの開発やコミュニティに参加している著者によるOSSライセンスのに関する基礎知識と実例、取り組み方のコツなどを紹介した本です。

OSSライセンスのは法律なども関わってくるためややこしいのですが、細かく書かれておりしっかりと理解することが出来ます。要約などもところどころに書かれているため、憶えるのにも使えると思います。基本情報などの資格試験の勉強にも良いです。まるごと暗記が必要であればそうしたらいいのですが、ライセンスに慣れておいて利用するときにライセンスの利用条件をしっかり見ることが目指すべき状態だと理解しました。

監修として弁護士の方がサポートしていることもあり、実際の法令などについての考察・解説も充実しています。 この機会にOSSライセンスのルールや仕組みについてしっかり学んでおこうと思いました。

OSSライセンスの基礎

いくつかのライセンス体系についての概要が書かれていました。ここでは概要のみを引用してメモします。 難しい表現に出会ったときもこれらの内容を意識しながら調べることで、しっかり理解して利用できるようになると思います。

ライセンス原文とその解説も書かれているので、これからライセンスを目にするときの練習にもなると思います。時間をとってゆっくり読んでいくことをおすすめします。

利用者に責任がある

OSSライセンスの利用に当たって、責任が開発側には一切ないことが大きな共通点です。利用する人が責任を追うことになります。それが認められない場合はOSSライセンスのを利用することは避けたほうがいいです。 開発者にとっては、より開発に集中でき発展につながるので良いと言えるでしょう。

寛容型ライセンス

一般的には、著作権表記をすることと、ライセンスの表記をすることでソフトウェアの改変や頒布することが許されるそうです。場合によっては特許権についての言及があるため注意しましょう。

+ MIT
    + 利用する  
        基本的に寛容
    + 他の人に頒布する  
        適切にライセンス表記を行う、全文を表記する必要がある  
        適切に著作権表記を行う、必ず人の目に触れる場所にライセンスと著作権を表記する必要がある。

+ BSD
    + 利用する  
        BSDライセンスの以外の規約がないか確認する
        基本的に寛容
    + 他の人に頒布する  
        適切にライセンスを表記する、全文を記載する必要がある。
        適切に著作権を表記する
        BSDライセンライセンス以外に規約がないか確認する
    + 4項型、3項型の場合  
        著作権者の名前などをOSSライセンスののアピールや広告として無許可で使わない

+ Apache
    + 利用する  
        他の利用者に対して、自分の所有する特許の権利侵害の訴訟を起こすと、原著作者から自分に対する特許の利用許諾が取り消される場合がある。
    + 他の人に頒布する  
        適切にライセンスの表記を行う、全文を表記する必要があります
        NOTICEファイルがある場合は適切にその中身を表記する

+ TOPPERS
    + 利用する  
        基本的に寛容、念の為制約事項が変わっていないかは確認すべき
    + 他の人に頒布する  
        適切なライセンス表記・著作権表記を行う。または利用に関する報告を開発プロジェクトへ適切に行う

互恵型ライセンス

コピーレフト型とも呼ばれる。改変前の使用許諾が改変物にも残ることや、改変した部分も含めてソースコードを公開することが求められるなどの特徴があります。

+ GPL (GNU General Public License)  
    + 頒布時に守るべき4つの事柄  
        1. ライセンス文言を頒布を受けた人が必ず読める形にすること
        2. ソースコードの開示を行うこと、バイナリーコードであればその生成に必要な構成ファイルなども必要になる
        3. どうすればソースコードを入手できるのか明確に表記すること
        4. ソースの開示は頒布を受けた人に少なくとも3年間は継続すること
    + 入手時の注意  
        OSSライセンスのによっては利用許諾を緩和している場合がある
    + 頒布時の注意  
        GPL以上の条件を付け加えてはいけない。
        上述の4つの事柄を守る

+ LGPL (Lesser GNU Genelar Public License)  
    基本はGPLと同じです。
    条件を満たせば、そのライブラリをリンクしたソフトウェアはLGPLと全く異なるライセンスで利用許諾できる
    ライブラリをリンクしたソフトウェアのリバースエンジニアリングを禁じてはいけない。
    ライブラリ自体の頒布の際はGPLと同様の条件が課せられる。

おわりに

OSSを利用・開発する上で必須のライセンスに関する知識を身につけることが出来ました。 他にも、OSSのコミュニティに参加する上で意識すべき点も書かれていました。重要なところとしてはフリーライダーはやめようといったところでしょうか。コミュニティの発展に力を貸すことで、OSSのコミュニティにもまた自分のために力を貸してくれます。傍観者を脱して実際にコミュニティを手助けすることを意識して動くことが望ましいです。

ソースコードの発展はもちろん、自分の技術力や信用の積み重ねにもつながります。積極的な参加によって支えられているOSSのコミュニティの発展に協力していきたいと思いました。

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