余白を活かす『けっきょく、よはく』
デザインの本で、余白を活かしたデザインレイアウトをメインに解説した本です。 NGの例とそれを改良したOKの例が並べて掲載されていますので、比較しながらメソッドを理解することが出来ます。
タイトルにもあるとおりですが、余白などのレイアウトをメインに考えている本です。余白を上手に使いこなすことで、情報がしっかり整理されて、洗練された印象を与えることが出来ます。余白があるとついつい埋めたくなるという性格の人もいると思いますが、余白を怖がらずに使いこなすことで洗練されたデザインになります。
OKの例以外にもいくつかパターンが紹介されているので、デザインのサンプルとしても参考になります。作例の種類が豊富でとても情報量が多いです。基本的にレイアウトのことが多いですが、色や写真・フォントのことも少し書いてあり、そのあたりもついでに学べます。
カフェ・ナチュラル・ビジネス・スクール・和・サロン・コスメ・シーズン・ラグジュアリーという属性ごとに章で分類されています。どこから読んでもいいと思いますが、自分の気になるもの探しているものを探して読んでみるといいです。時間があれば一通り読んでおくことでデザインの引き出しも増えるのでおすすめです。
わかりやすい例
基本的に各テーマごとにNG例とOK例を比較しています。NGな理由4つと、修正したテクニックを4つ紹介しています。もっと大きな点での修正点も含まれていますが、情報が整理されているのでわかりやすいです。
ポスターやリーフレット・名詞やプレゼンのスライドなど、作例はさまざまでいろんなジャンル・場面で役に立つと思います。
余白を旨く使うというのがこの本のテーマですので、しっかりそれを活かしています。 例えば以下のテクニックがありました。これらもほんの一部です。山ほどのテクニックが紹介されており、覚えておきたいものばかりでした。
- 全体で余白を作るのではなく、情報の周囲に余白を作る
- 視線の動きをイメージする
- 情報量を多くしすぎない
- 見せたい写真の周りに余白
- 項目の位置を揃える
- 無意識の違和感をなくす
おわりに
例とその修正がひたすらあり、情報も多くとても学べるところが多かったです。文章による説明はそれほどボリュームがなく、テクニック集のような印象を受けました。
実際のデザイン検討・作成の場面で役に立つ書籍だと思います。パターンも紹介されているので参考にすればさまざまな場面へ応用できそうです。
本の全体として余白を上手に使うテクニックを紹介しており、その効果によって洗練されて見やすいデザインになることがわかります。ぜひこのテクニックを利用して見やすいデザインを作れるようになりたいです。