レイアウトの基本が学べる本『知りたいレイアウトデザイン』
レイアウトデザインの基礎を学ぶことが出来る本です。
基礎的な知識の部分を厚く説明しており、1から学ぶような人におすすめしたい内容でした。 すでにある程度できる人にとっては、得られるものは少ないかもしれません。
デザイン全体というよりはレイアウトに集中した内容です。フォントのことや色などの知識は少なめです。全く書いていないわけではありませんので、コンテンツを作る際には十分な量の情報は乗っています。 レイアウトメインの本はちょっと珍しい気もします。しかし、内容は基礎的な知識や考え方、デザインの進め方から始まっているので、他の領域についても役に立つ内容だと感じました。デザイン全体に効果のある内容だと言えます。
レイアウトする上での基礎知識に加えて、実例として作成されたものの紹介があります。アイデアとして33個のコンテンツが紹介されています。縦組み・横組み・Webといくつかのフォーマットが紹介されていますので、それらに対して応用できる知識になっています。
Who What Howの法則
伝わるレイアウトのための基礎だそうです。レイアウトにかかわらず何にでも応用できそうです。 わかりやすくまとまっておりとても参考になりました。実際に手を動かしてデザインを行う前に、しっかりと頭を使って考えることが大切です。プログラミングなんかもそうですから、何にでも当てはまる原則なのかもしれません。
時間がないときほど、すぐに取り掛かろうとしてしまいます。一息おいて、頭で考えるところから初められるような余裕を持ち続けたいものです。
Who ターゲットを理解する
具体的な対象のイメージを考える。絵にできるくらいの人物像が書けるくらいか、実在する人物を思い描けるようになっていると良いです。
What 伝えたいことを明確にする
優先順位を決めて、伝えたいことを絞ります。全部のせたくなりますが我慢しましょう。
How 見せ方を考える
ラフなどを作成して方向性を考えます、優先順位を意識して進めることがコツです。
レイアウトのルール
判読性・視認性・可読性という3つのルールを使って、レイアウトのテクニックを学びます。 基礎的な使い方に加えて応用的なテクニックも紹介されています。
デザインするコンテンツの特徴に合わせたレイアウトの方法や種類も紹介されており、覚えておくと役に立つ情報ばかりです。
各説明ごとに、「誰に」と「何を」を改めて説明していますので、自分の作りたいものに当てはまるページを見つけて真似する使い方も良さそうでした。
こんな人におすすめ
デザインを勉強している、でも学ぶことが多すぎて大変。覚えられないし、理解できない。みたいなふうに感じている人におすすめしたい本です。内容も簡単にまとまっていますし、何よりレイアウトの部分に集中していますので、少しずつ身に着けていくことが出来ます。
デザインと一言で言っても、含まれている領域は幅広く、憶えるべき知識やテクニックも膨大です。こういったパートに分けた本を読みながら一つずつ身に着けていく方法がおすすめです。
おわりに
DTPの基礎的な言葉の説明やAdobeのソフトの使い方なんかも載っています。細かいところにも手が届くような本でした。
レイアウトに関する基礎的な知識と、広く浅いテクニックを同時に学ぶことができるので、レイアウトについて学び初めの人にちょうどいいと思います。レイアウト部分に集中した内容になっていますので要点をしっかり見つけられます。
この本は知りたいデザインシリーズの一つだそうです。他にも「配色」「タイポグラフィ」の本画が版されていますので、合わせて読んでみようと思いました。