アナログな表現の良さがわかる「うっとりあじわいじっくりデザイン」
『なるほどデザイン』の著者が所属するデザインユニットによるデザイン書です。
表現の技法から、素材・色・配置などデザインに関する知識が書かれており、デザインに対する目の解像度が高くなるといった本です。
アナログな素材を使った表現や特長など、実際の写真を交えた解説がとてもわかり易く面白い本でした。絵の具やクレヨンを使痛くなるような印象もあり、アナログ素材の良さを感じられます。
この本を読めば、普段から細かい部分に目がいくようになりますし、デザインのアイデアとしても大きく役に立つと思います。
アナログ表現
手描きの線や筆での描写など、素材や技法がたくさん載っており、それらの写真・イメージなどが豊富に載っています。
眺めるだけでも楽しく、書籍自体のデザインもとても見やすいです。各々の手法が持つイメージや特長の表現もわかりやすいですし、掲載されている写真も印象的なものが多く、身近なものに感じられました。
タイトルの通り、「うっとり」眺めることができる本です。文章はそれほど多くありませんが時間をかけてゆっくり読むのがおすすめです。
デザインの幅広い知識
色やレイアウトなどに触れており、デザイン全般に関する知識が載っています。 他の書籍でも触れられてはいますが、わかりやすい写真や解説が載っており直感的に理解できます。より深く論理的に知りたい場合は巻末にのっている参考書籍を読んで見るのがおすすめです。
完成度が下がる原因
コラムとして「完成度が下がる原因は?」という内容もありました。 デジタルな表現によって不自然な表現にしてしまう場合があることを挙げられています。光や重なりなどのアナログで自然に起きている状態を、しっかり観察して理解しておくことは完成度を上げるために必要なことなのだと学びました。
他にも過度な装飾をしてしまうことなども例に挙げられており、たしかにと思うことが詰まっています。
おわりに
アナログな技法やテクスチャの紹介の部分が可愛らしく読んでいて楽しい本です。写真も印象的なものが多いので何度も読み返したくなる本です。自分でも絵の具や鉛筆を使って素材を用意してみたいなと感じました。
アプリのLPやブログのテーマに、アナログな素材を使ってみようかなと思いました。
掲載されている写真の情報や参考書籍の情報が巻末に載っています。それらも合わせて目を通すとより面白くなりそうでした。