【おすすめ読書】自分の時間
時間の使い方に関する自己啓発本です。時短テクニックとかではなく、時間の捉え方というか考え方を教えてくれます。 時間があれば金は稼げるが、金があっても時間は買えない。という考えのもとで、24時間という決まった時間を有意義に過ごすための考え方を教えてくれます。
スキマ時間をしっかり使うんだぞということと、常にこれやこれを意識しておくことで知的好奇心や集中する力なんかを身につけられます。という内容です。
タイトル | 自分の時間 |
著者 | アーノルド・ベネット |
訳 | 渡部昇一 |
出版 | 三笠書房 |
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本の特徴
本自体も小さく、文字数もそれほどないのですぐに読めます。 章の数自体は多いですが、中には短い章もあるのでサクサク進む印象でした。
幸福に生きるための時間についての考え方が書かれています。時間の捉え方というのでしょうか。もともとは随分昔の本なので、時代は変わっているのですが、今でも参考になるようなことが書かれています。
時短テクニックとか、時間を絞り出す方法とかはあまりありません。時間そもそもの捉え方や、みんなの通勤時間って本当は色々できることあるよね、といったことが書かれています。
印象に残ったこと
考え方
時間があれば金は稼げるが、金があっても時間は買えない。
最近ではお金を払って家事などを代行してもらうことで時間を捻出できるのですが、それでも1日24時間を増やすことはできないということです。
朝起きるとまっさらな24時間が財布に入っている。この24時間は平等に与えられており、明日・明後日も厳格に24時間が与えられる。前借り等もできません。考え方次第では理想的な民主主義の形とも捉えることができます。
内なる1日
24時間のうち、一般的に働いている8時間以外の16時間を「内なる1日」として、自分を成長させることに使うべきだそうです。
例えば、通勤などの数十分は何か1つのことを考えてみます。途中で他のことによそ見、寄り道してしまうが頑張ってもとの思考に戻り考えきります。 この取り組みを行うことで、集中力や思考の支配力・コントロール力が身につき、生活を豊かにできるはずです。
内省すること
以下の考え方が登場します。
幸福とは、肉体的・精神的快楽を得ることにあるのではない。理性を豊かにし、自らの生活心情にかなった生き方をすることにある。
で、「自らの生活心情」とはなにか?となるのですが、これを知ることが大切だといいます。 すなわち、自分を知ること。そのために内省する時間を設けることが必要になります。
原因と結果の法則
原因なくしては何事も起こり得ないということを学びます。
日常の退屈に思えることからも、以下のようなことを意識することで学べることがあります。その中で身につく知的好奇心や分析力は必ず人生を豊かにしてくれます。
物事の原因と結果を絶えず頭に入れておくこと
世の中の有為転変の姿を認識すること
物事が継起するその実相を知ること
おわりに
時短テクニックなどではなく、平等に与えられる24時間をどのよう考えるかというような本です。 小手先のテクニックというわけではないので、すぐに効果が出るような類のものではありません。でも、こういう時間の捉え方から見直すというのは大切なことだとです。
常日頃から意識しながら時間を過ごしていくことで、同じ時間でも得られることの密度が違ったりします。一度立ち止まって考え方を改めて見るのがいいですね。
テレビで紹介されているような時短テクニックを使って時間をつくるけど、結局スマホとかで時間を浪費してしまうような経験がある人におすすめです。