【おすすめ読書】勉強の哲学
勉強とはどういうことなのか?ということに関する本です。 勉強とは今までの自分を失うことだそうです。言い換えると自己破壊だそうです。
取り上げている勉強とは、学校での勉強と言うよりは日々の読書のほうが近いイメージです。 そして哲学の本というよりは、勉強や読書を哲学的に捉えて勉強って何?を考える本だと思いました。
私達は周りの環境がつくる「ノリ」に支配されており、それを心地よいと感じています。しかし、勉強をすることで、今いる場所とは違う環境の「ノリ」を知ること、または立ち止まることになり、その結果「空気読め無いやつ」になります。 この状況は避けられないものであり、変わるためには必ず必要なものです。
ボケとツッコミであったり、というようなメタファーで解説しており、新しい観点をくれる本になっています。
勉強の目的は
これまでとは違うバカになることです。今までのようなバカなことはできなくなります。 その代わりに自由になる可能性を手に入れられます。
勉強によって以下の過程を辿ります。
- 仲間とバカなノリができる
- 昔の自分がいなくなる
- その先で新しいバカになる
勉強の取り組み方についても書かれています。深追いを続けて完璧を求めすぎるのではなく、ユーモア・目移りに引き返すという考えなど、おもしろい考え方があります。勉強の有限化という言い方で終わるべきポイントを考えています。
勉強法と言うか、読書のコツ・メモのとり方などのアドバイスもあり、参考にすると良さそうです。インプットしたものを書き出すことの重要性についても触れています。勉強することに対して、結構得られることが多いのではないでしょうか。勉強の勉強になると思います。
おわりに
勉強について、考え方が変わるかもしれないです。当たり前のように学校で勉強をしてきましたが、改めて向き合うととても不思議なものでした。勉強についての勉強といった状態になります。この本を読んでいない人に話しても、「何言っているんだろう」となると思いますが、勉強とはそういうことなのだと理解できます。
勉強による自身の変化を「ユーモア」や「アイロニー」などの言葉で捉えています。 聞きなれない言葉かもしれませんが、結構わかりやすく説明されています。 他にもいくつか哲学的な概念を持ち出してくるので難しく感じることがありますが、基本的にはわかりやすい言葉で言い換えてくれています。結構スラスラ読めると思います。
哲学的な捉え方の入門としても面白い本だと思いました。