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ネコパロディ集『名画の中のネコ: ネコ好きに贈るファンタジー』2019/04/15

ネコパロディ集『名画の中のネコ: ネコ好きに贈るファンタジー』

歴史上のさまざまな名画の人物部分をネコに置き換えたものを描いた作品集です。名画のネコパロディ集といったところでしょうか。猫好きにはとてもおもしろいのでおすすめ本です。

絵画や映画をテーマにしたネコの水彩画を描いている「スーザン・ハーバート」と言う方の作品集です。ネコの絵と元になった作品の名前と作者が書かれており、他には特に文章はありません。 有名な絵画がテーマに選ばれていますので、絵画に興味のある人にもおすすめです。元の作品に雰囲気を似せた水彩画で描いているようで、人間の部分を全部ネコに置き換えつつ、雰囲気や細かい描写を再現しています。

知らない絵画もたくさんありました。気になった絵については、インターネットで検索して元になった絵と比べながら読むとおもしろいです。ネコという入り口から、絵画に触れることができるおもしろい本です。絵画に興味を持つきっかけになると思います。

スーザン・ハーバートについて

作者のスーザン・ハーバートはイギリスの水彩画家で、さまざまな絵画や映画・オペラなどを題材にしたネコの作品を描いています。この本はその作品の中でも特に人気のものを集めた書籍のようです。他にも本が出版されているようなので読んでみたいと思います。

絵画だけでなく、映画やオペラなども参考になっており、いろいろな芸術作品を見ていたのだと思います。映画については、だいぶ昔の作品が多く、最近の作品で猫の絵を描いたらどうなっていたんだろうかと思います。

絵画を真似して描くこと

スーザン・ハーバートは絵画を真似して描いていますが、とても上手です。人間の部分をうまくネコに置き換えて、背景となじませながら絵を描いています。 ネコも可愛いですし、人間の動きや立ち居振る舞い・表情などををネコの体や顔でうまく表現しています。元の絵の再現もかなりうまいのではないでしょうか。

今にも喋りだしそうかつ動き出しそうなネコの絵は、もちろんパロディなのですが、なんだかオリジナルの作品のような特徴的な絵になっています。

びじゅチューンという番組

話がそれますが、NHKでやっている「びじゅチューン」という番組に個人的にハマっています。年末だったか年始だったかにまとめて放送されていたので、それを録画したものをゆっくり楽しんでいます。

有名な美術作品などからインスピレーションを受けて、オリジナルの歌とアニメーションを作成するという作品です。歌に加えてアニメーションもついており見ていて楽しいです。作詞・作曲・アニメ・歌のすべてを井上涼という方が作品を作っており、独自の世界観があります。
twitterはこちら 井上涼

youtubeにNHKのチャンネルがあるので、そこで見ることが出来ます。
youtube NHK びじゅチューンの動画

「なんでこんなふうに見えたんだ」と思うようなの作品が多くついつい笑ってしまいます。着眼点というか捉え方というか目の付け所がクリエィティブでおもしろいです。歌やメロディについても、なんだか心地よい感じがします。これもついつい口ずさんでしまうようなものや、感情を揺さぶられるようなものもあります。

TV版だと作者による解説があり、ためになる情報も多いです。元となった作品の背景や説明と、パロディして作った歌の説明になっています。更にコーラスをつけた編曲版?みたいなものもついており、より音楽としても楽しめるような演出になっています。自由な発想力が刺激されそうなので、学校の美術の時間にびじゅチューンを見るというのもおもしろいと思います。

本の紹介に戻りますが、そんなびじゅチューンでも取り上げられた絵画もネコになっています。 ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」やレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」、ミレイの「オフィーリア」、マネの「フォリー・ベルジェールのバー」などもネコになっています。両方みて、原作も見るとおもしろいが倍増します。 この人はネコにしてみたけど、こちらの人はくのいちにしてみたのか。こっちはネコだけど、こっちは委員長か。などなどとても自由な発想力・想像力を感じます。同じ絵画をみたはずなのに印象はさまざまで、その表現もまたさまざまです。

複数の人の絵画の受け取り方、そこから作り出されるアートな部分を見比べることができるので、絵画の奥深さ?やそれぞれの感性のようなものを感じることが出来ます。

おわりに

絵画を見るのもおもしろいのですが、正直私には絵画の良し悪しみたいなものはわかりません。

このようなクリエイターによる、自分の印象で作ったアートを見ると、とてもユニークでおもしろいなと思います。子供の頃に持っていた想像力なんかが刺激されているのかもしれません。「絵画よくわからん」という人にも興味をもたせることができるというのはすごい作品だと思います。

美術館に行って、これ好きだなーとかこれは嫌いだなーとかの感想を持つと思いますが、そういったものが大切なのでしょう。自分なりの解釈とか、好みとか。ネコだったらどうなるのだろうかとか、絵画全体がラーメンに見えるとか。 そこから何かアウトプットしたいと思うものがあれば、そういったものにこそ意味があるのかもしれません。

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