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【おすすめ読書】百年の愚行2019/04/17

【おすすめ読書】百年の愚行

20世紀に人間によってもたらされた、世界中の悲惨な現象の写真集です。 この百年の間に行われた、人間に活動による愚行としか呼ぶことが出来ない現実を振り返ることが出来ます。

100枚くらいの写真が乗っていますが、気分の悪くなるようなものもあります。読むのに勇気がいるかもしれませんが、どれも世界で起きている事実であり、今も解決されていないものもあります。 絶句してしまうような写真がたくさん載っており、こんなことが起きているのかこんなひどい状態になるのかということが身にしみます。

昔のことだったり遠い外国のことではありますが、人間という種が引き起こした変化であることは間違いありません。もちろん日本の写真も含まれており、学校で習った知識もいくつか出てきます。 ちょうど時代の転換期である今、一度振り返って見るのもいいのではないかと思います。

10個のジャンルに分けて紹介

水・大気・大地・動物・大量生産・核・戦争・差別・難民・貧困という10個のジャンルにわけられています。厳密には関わり合うものがあるので、複数のジャンルに所属するものが多いです。

最初の方は土地や自然が多く、中盤からは家畜やゴミ、最後は人間の写真が多くなります。最後の方に近づくに連れて、よりショッキングな写真が多くなる印象です。

それぞれの写真には、いつ・どこで取られた写真なのかという情報がついています。中には詳細な説明が加えられているものもあり、この本だけで世界で起きたいろんな事件のことをざっくり知ることができると思います。 コラムやエッセイも載っており、少しですが文章もあります。ですが基本的には写真がメインです。大きい本ですが、早く読もうと思えばすぐに読めます。ですが、できれば写真をゆっくり眺めながらページを進めてほしい本です。

写真はわかり易く衝撃も大きいです。ページいっぱいに印刷された凄惨な写真は、語ることも多く信じられないような場面もたびたびあります。ですがどれも事実であり、この百年間で起きたことです。しかも原因は人間が引き起こしたものばかりです。ニュースは比較的見ている方ですが、知らない写真や覚えていない事件や事故の写真も多くあり、驚きました。

おわりに

世界中の問題をニュースなんかで取り上げますが、流れていってしまうため気づくと忘れています。こうして本として残っていることによって、いつまでも忘れずに振り返ることができるのかなと思いました。 21世紀が終わったときにもぜひ作って欲しいです。どんな写真が並ぶのでしょうか。

人口がどれだけ増えたとか、数がどれだけ減ったとか、数値ではぱっと理解できない問題もあると思います。 人間良くわからないことは考えないように出来ているようなので、他人事にしてしまいがちです。特に心配しなくても生活に支障は無いことは確かです。ですが、何かできることは無いだろうかと一人ひとりが考えてみることも、そんな愚行を防ぐために必要なことなのではないかと思います。

写真によって状況を知ることができ、より当事者意識を持って考せさせられる良い本だと思います。

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