クリエイティブは盗むこと『クリエイティブの授業』
クリエイティブでいるための心構えを書いた本です。 元は洋書で日本語に訳されたものです。本のサイズが正方形で特殊なので、ちょっと探しにくいかもしれませんが、見た目のかっこよさもあり目に入りやすいと思います。
クリエイティブな人生を送るための10の原則を紹介しています。他人の影響を避けるのではなく受け入れることがコツという話しです。授業とタイトルにありますが、ハウトゥではないです。具体的な絵の書き方や作り方はありません。
アーティストのように盗め
アイデアはすでにあるものの組み合わせであり、バレていないだけですべて真似である。と言うような考えから始まります。それを理解した上で、周りをよく観察し使えそうなものを集め記録していきます。
真似するところからクリエイティブは始まるので、その大切さを前向きに捉えている印象です。真似するにしても以下のような敬意を払う心構えが書かれており、参考にするといいと思います。
良い盗み方
- 敬意を払う
- 本質を学び取る
- 大勢から盗む
- 権利を守る
- 作り変える
- リミックス
悪い盗み方
- 作品を汚す
- 表面だけかすめ取る
- 1人から盗む
- 権利を侵す
- ものまね
- パクリ
クリエイティブに生きるためのアドバイス
著者はアートを仕事にしているのですが、結構現実的な目線を持っています。すでにあるものからアイデアは生まれるということもそうですが、周りの人との付き合い方や何を優先するべきかということも触れられています。生活のアドバイスなんかもあるのでクリエイティブ以外のところでも意外と参考になります。
自分の読みたいと思う本を描く、聞きたいと思うものを作るということが創作の始まりで、知っていることを書いても意味が薄くなってしまいます。知っていることではなく、好きなことをアウトプットすることが重要で、それが自分の作るべきものなのだそうです。
おわりに
真似する、ということを前向きに捉えている内容でした。練習のために真似することには大いに意味があり、敬意を持って盗むことで、自分の道具として使うことが出来ます。
具体的に何をするとアウトなのか、といったことは触れられていませんが、心構えであったりこうすべきであるということが書かれています。誰かの作品を参考にして何かを作りたいと思ったときなんかは一度読んでみるといいと思います。
クリエイティブでいるためには、常に周りから得られる情報に気を配り、気になったものや良いと思ったことをしっかり覚えておくことが重要です。そのことを著者は盗むという表現を使っているようです。